ふぐと言えば言わずとも知れた高級和食食材ですよね。
その中でもとらふぐともなればふぐの中でも高級な食材とされています。
しかしそんな高級で美味しいふぐですが、ふぐの体内にはテトロドトキシンという猛毒が含まれています。
このテトロドトキシンはまだまだ解明されていない毒であり、他の生物の毒のように熱しても分解されることはありません。
そのため日本では多くの人が昔から素人調理によって命を落としてとされています。
このように多くの人がなくなっているふぐですから、独のある部分とそうでない部分の違いというものはないのだろうと思ってしまいます。
しかし中にはふぐの毒が残っていると、わかるという人もいたりするようで、どっちが本当なのかわからなくなってしまいます。
そこで今回はふぐの毒が残っていると、どのようにして知ることができるのかという事を少しご紹介します。
□ふぐの毒が残っているとピリピリする?
よくふぐの毒が残っていると口や舌がピリピリするという話を耳にする事はないでしょうか。
これはあながち間違いではないと言えるでしょう。
そもそもテトロドトキシンには麻痺作用がありますので、下に乗せた時にピリピリと麻痺をするような感覚があるのです。
そのため江戸時代などでは、ふぐ鍋にわざわざふぐの肝や卵巣を少量入れて、このピリピリした食感を味わいたい食通たちが多く存在していたのです。
しかしこの食通たちは、ちょっと危険な橋を渡りすぎてしまうために命を落としてしまうのです。
信じられないと思っている人も多いでしょうが、実は日本では縄文時代の貝塚からふぐの骨が出土しているのです。
これが意味するものとは、縄文人がふぐを食べていたという事なのです。
ふぐの毒に対する知識がほとんどない縄文人がふぐの毒をどのように判断していたかというと、やはり直接口に含んでピリピリした感じがないか?という事でしょう。
これは実は現代でもやっている人が多く、江戸のころはこのピリピリを味わいたいがために食べて命を落としているのです。
ですが言ってみれば、ふぐの知識が少しあれば捌くことに失敗したもしくは、有毒部位が取り除けなかったのでは?と考えてしまいますが、前述したように、ふぐの毒によってなくなった人の多くが、ふぐの毒の怖さを知っていても、それ以上の快感をもとめてしまって命を落とすという人の方が多かったようです。
□わかっていても死んでしまう怖い毒
テトロドトキシンが完全に除去されているかそうでないかという事がわかっていても、結果的に多くの人が、このふぐの毒で命を落としているのです。
確かにピリピリした刺激で毒の有無がわかっても、毒の量までは把握できません。
そもそもテトロドトキシンは少量で人を死に至らしめる恐ろしく強力な毒ですから、ぴりぴりしている感覚があり、致死量を超えていれば勿論命を落としてしまう可能性はあるといえるでしょう。
ですから、ピリピリとした感覚で毒を発見できても、そのピリピリした状態のふぐの身などを食べてしまうと、とても危険だと言えるでしょう。
いつもとふぐの感じが違うと感じたら口から出すようにしましょう。
□ふぐは素人が調理をしてはダメ
現代も多くの素人さんがふぐを捌いて食べ、病院へ運ばれるという事が起こって
しまうのです。
ふぐの毒は目には見えませんし、ふぐの毒は分解もできませんので、素人が捌くととても危険なのです。
確かに今回お話したように、ピリピリとした感覚で同の有無がわかるから大丈夫と思っていても、ピリピリ感が弱かった場合には、普通に食べてしまうという人も多いでしょう。
そのような場合には、間違いなく素人調理のふぐを食べた人は病院へ緊急搬送をされる可能性が高まり、命を落とす危険性も高めることになってしまうのです。
□ふぐは安全に食べよう
ふぐを食べる際に危険な食べ方をする人たちは現代にも少なからず存在していますが、そのような食べ方は、そろそろ無くしていくべきではないでしょうか。
美味しいと安心はセットで提供されてこそ意味を持つのです。
ですからふぐを食べる際にはプロが捌いたものを食べるようにしましょう。
市場に行けば簡単に手に入りますし、今はネットでも簡単に購入の手続きをすることができる世の中になっています。
縄文時代ではありませんし、当時のように調理の仕方が確立されていないわ楓はありません。
確かにふぐは高いので自分で捌くという人もいるでしょうが、お金と命をはかりにかけることはできないはずです。
いのちがあればふぐは食べることができますが、ふぐ毒に当たりいのちを落としてしまうと、ふぐを食べる事は出来なくなってしまうのです。
また、命が危険にさらされてしまうという事は、少なからず皆さんを大切に思っている人たちに心配をかけることになってしまいます。
安心して笑顔でみんなでふぐを食べる喜びに今度は舌鼓を打ってみてはいかがでしょうか。