「ふぐの白子は食べ過ぎ注意」
古くから多くの食通を唸らせ、味の魅力にしてきたふぐ。
そんなふぐにあって最もその味で人々を引き付けるのは「白子」ですよね。
そんな白子は、濃厚な味もさることながらビタミンなどの栄養素がとても豊富で、まさに生命の源と呼ぶに相応しいと言えるでしょう。
そんな人気の白子は、産卵期前には栄養が豊富になり、肥大していきます。
この肥大しきった白子は、味の濃厚さもさることながら、とても高価な食材に変貌します。
その金額は、とらふぐ本体の金額をも凌ぐほどの金額になってしまいます。
それもそのはず、この白子はふぐの雄にしか存在していない為、ふぐを捌いたからと言って確実に入手できるという物ではないのですから、とても高価なのには納得できるのではないでしょうか。
因みに、1匹のマグロから少量しか採れないため、高級食材として分類されている大トロはマグロの中に少量ですが、必ずありますのでふぐの白子はマグロの大トロよりも貴重なのです。
しかしそんな高級食材でビタミンも豊富な白子ですが、食べ過ぎには注意が必要なのです。
しかし、食べてはいけないと言われても食べたいと思うのが人の性ですよね。
そこで、白子の食べ過ぎに関する危険性をご紹介いたします。
■白子に含まれるのはビタミンだけではなかった
白子には、ビタミンB群が豊富で、そのほかにもタウリンなどの栄養素が含まれている為とても体に良いと思われています。
しかし、ふぐの白子は意外とカロリーが高く、食べ過ぎには注意しなければ、体に悪い物になってしまいます。
更にはそれだけではなく、ふぐの白子には多くのプリン体が含まれている為、食べ過ぎる事で、痛風になってしまう可能性があるのです。
このプリン体ですが、最近ビールや発泡酒のコマーシャルなどで良く聞くようになった言葉ですが、プリン体とは何でしょうか。
■プリン体とは
プリン体とは、細胞の核を作るのに必要な物質で、核酸の主成分となっています。
動物性の食品に多く含まれているのですが、このプリン体は最終的には尿酸になってしますので。
細胞の核を作るのに必要な物質と、聞くと体のためには多く摂取した方が良いように感じますが、プリン体が尿酸に代わり尿酸が、関節や肝臓に附着してしまうと病気を日記憶してしまうのです。
その代表的な病気が先ほどお話した、痛風です。
そんなプリン体ですが、ふぐの白子にはどれくらいの量が含まれているのかというと、ふぐの白子に限ったものではなく、白子にはおおよそ100g当たりに300㎎のプリン体を含んでいます。
これは、白子が生命の源であり、核酸の宝庫だからという事らしいのですが、日本痛風・代謝学会によれば、1日当たり400㎎を超えないようにする事が好ましいとされていますので、相当な量が含まれている事が、お分かりいただけるのではないでしょうか。
この様に多くのプリン体を含む白子ですが、100gの白子と言うと相当な大きさですよね。
普通、白子の軍艦巻きなどに使用されている白子は約10gくらいですし、てんぷらにしても1つ10gくらいです。
白子10gというと30㎎ほどですから、一日の摂取制限には到底届きません。
しかし、ふぐの白子ほどの高級料理を食べる場合には、一緒にビールも飲む事でしょう。
なので、ビールを飲みながらふぐの白子を多く食べてしまうと、あっという間に一日の摂取量を軽く超えてしまう可能性があるのです。
因みにプリン体の多い食品には、あん肝やカツオ、マイワシ、クルマエビ、牡蠣などがありますので、一緒に食べないように心がける事が大切でしょう。
■プリン体は気になるが白子は好きという方へ
プリン体が多く、痛風に繋がるふぐの白子ですが、白子にはファンが多く、沢山食べたいなんて人も多いのではないでしょうか。
そんな方の為に、プリン体を増やさない方法をお話しておきましょう。
プリン体を増やさない方法とは、やはり食べ方にあります。
例えば、早食いをしてしまうと食べ過ぎてしまい血糖値が上がりやすくなりますし、果糖やショ糖等の多く含まれる甘いものは尿酸値を上げてしまいます。
ですので、白子を食べた後にデザートを食べてしまうと、尿酸値がグッと上昇してしまうなんて事になってしまうのです。
そこで、デザートを食べるよりも、尿酸の排出を助けてくれる、きのこ類や野菜、海藻などを一緒に、または白子を食べた後に摂取する事で、尿酸値の上昇を抑える事ができるのでお勧めです。
しかし、これはあくまでも実験などの結果でこの様にすると尿酸値の上昇が抑えられると発表されているというだけで、実際の体内でどれほどの効果をもたらすのか、定かではありません。
その為、プリン体の摂取を控える事が一番の方法と言えるのではないでしょうか。
確かに、とても美味しい食品ですのでついつい食べ過ぎてしまうという事はあるかもしれません。
しかし健康があってこそ、美味しい白子が食べられるという事を忘れてはいけません。
何事もほどほどが一番なのかもしれませんね。
プリン体に注意して、美味しいふぐの白子を堪能してくださいね。