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ふぐ肝の提供で逮捕者も

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ふぐ肝の提供で逮捕者も

昔から多くの美食家をうならせてきたふぐですが、ふぐには昔から猛毒であるテトロドトキシンが含まれている為、危険だと言われてきました。

そんなふぐですから、過去の日本では食べることを禁止されていた歴史があり、現代のふぐ食文化は明治になってから解禁されたものですので、どちらかというと禁止中の期間の方が長かったと言えるでしょう。

この禁止令は主に武士に対してですから、町民は食べていたみたいですが、国中の人がふぐについて知りみんなが食べられるようになったのは明治の世の中からだと言えるでしょう。

そんなふぐにおいて、とても危険な部分だとされているのが、肝(肝臓)の部分なのです。

肝はとても美味しく、昔から肝を好んで食べるという方が存在しており、結果的に亡くなったという様な過去もあるのですが、現代でもそのような事が起こっています。

食べたいといったのに提供して、お客が亡くなってしまうとお店側が摘発されてしまうのです。

これはお店側にしてみるととても迷惑な話でしかないのですが、今回は過去にあったふぐ肝の提供によって逮捕されたという話をご紹介します。

大阪ふぐ肝提供で

2016年の5月に大阪のふぐ料理店でふぐ肝を提供していたとして「大阪とらふぐの会」の経営者や従業員8名が逮捕されるという事件が起こりました。

まさか現代のしかも2000年を過ぎてそんな事があっていたと驚かれる方も少なくはないかもしれませんが、実際に起きている事件なのです。

この逮捕された経営者や従業員が所属していた「大阪とらふぐの会」とは会員制の高級ふぐ料理店だったのですが、複数のお客にふぐの肝とは伝えられずに提供されていたようです。

伝えられずにどうやって提供されていたかというと、メニュー表には「あぶら」という表記しかされておらず、お客はふぐのあぶらだという認識で諸悪していたのだそうです。

もしも中毒者が居たらと考えるとゾッとする話なのですが、幸い中毒者が居なかったため大事には至らなかったようです。

この経営者らには、食品衛生法違反の疑いで逮捕されたという事です。

中には仲卸業者に勤めていた男性もいたらしく、その男性は幇助という形での逮捕(略式命令)を受けたようです。

2015年和歌山県

2015年の2月に、和歌山県の飲食店にて40代から50代の男性5名がふぐの肝や卵巣を食べて中毒になったものです。

3人の男性は、一時的に意識不明や呼吸困難などの重症になり、他の2人も嘔吐や手のしびれといった軽い中毒症状を訴えました。

症状から見て全員テトロドトキシンが原因なのはわかるのですが、この店では肝の提供は基本的に行っていなかったのですが、この男性客たちが食べたいと懇願して店側に提供をさせたものでした。

鍋に入れたのは男性らであった為逮捕まではされていませんが、お店は勿論5日間の営業停止になりました。

このような場合にも食品衛生法違反になってしまいますので、もしかしたら店主が逮捕されていた可能性は十分にあると言えるのです。

さらには、食べたいといった為に提供したとしても治療費や慰謝料を支払うのはお店側ですから、お店からすると迷惑以外のなんでもありませんよね。

実は最近も起きている

2018年に入り愛知県のスーパーにてヨリトふぐの切り身の中に肝臓(肝)が入っている状態で販売をされていたとして、捜索をされています。

同店にはふぐ調理師が一人勤務している為、その調理師が調理をしたものなのでしょうが、混入した理由等は経営者の男性が安全だと思っていたため販売をしたという物だった様です。

この件で健康被害は出ておらず、お店側はふぐの販売を辞めるという方向で報告をしたそうです。

確かにヨリトふぐはとらふぐなどに比べると毒素が弱いが個体差によって危険な場合もあるとして県が呼びかけをしているようです。

ふぐの肝を提供して大変なのはお店側

過去には坂東三津五郎という歌舞伎役者が京都にてふぐ肝を出せと懇願して、4人前ものふぐ肝を食べてなくなるという事が1930年に起こっています。

この時は、提供をしたふぐ調理師の男性が刑事裁判にかけられるなど、無理やり提供させられたにも関わらず、逮捕されています。

このように、どんなに消費者側が懇願して出してもらったとしても、消費者側が死んでしまうと、事件性が出てしまい経営者は非があるとして逮捕されてしまうのです。

確かに肝を食べたいという気持ちはわからないではないですが、その欲望のために周りを巻き込んで良いとは言えません。

確かに自分達の利益に目がくらんで提供した場合には罰を受けるべきですが、お客側から無理に頼んで、迷惑をかける事だけは絶対にしない様にしなければならないと言えるでしょう。

確かに食べた人の話を聞くと、マグロの大トロよりも美味いという話も聞きますし、ふぐを食らわば肝までという様な言葉もありますが、自ら好き好んで危険なふぐの肝を食べなくても良いのではないでしょうか。

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