日本を代表する、食文化の一つふぐ料理。
ふぐ料理と聞いて皆さんが思い浮かぶのは、皿が透けるほどに薄く引かれたふぐの身を綺麗に盛り付けされたふぐ刺し(てっさ)ではないでしょうか。
または鍋の中でぐつぐつと煮えたふぐを、食べて身体も温まるふぐ鍋(てっちり)でしょうか。
特にふぐ刺しは、芸術性もある為海外の方達にも人気で最近では、ふぐを食べる為に日本に訪れる方までいらっしゃるようです。
そんなふぐですが、美味しく食べたいという方や、旅行のお土産として購入したいという方にお勧めなのが、一夜干しです。
この一夜干しですが、生のものと比べるとやや日持ちもしますし、ふぐの触感もしっかりと残っている為、美味しく食べる事ができるのです。
そのような一夜干しですが、一晩干してあるためにふぐの旨味が熟成されて新鮮な物よりもやや美味しいと言われる方も少なくはありません。
しかしふぐの一夜干しを、唐戸市場を代表とするようなふぐが多く取り扱われているような市場へなかなか買いに行けないという方も少なくはないですよね。
そこで今回は、自分で美味しいふぐの一夜干しを作る方法をご紹介いたします。
■ふぐの一夜干しの材料は
基本的にふぐの一夜干しを作る際に必要な材料というのは、塩とふぐこれだけです。
少ないなと思った方も少なくはないかもしれませんが、一夜干しの材料はそんなに多くはありません。
そんなふぐの一夜干しに一番大切な材料がふぐなのですが、ふぐはできるだけ身欠きふぐが良いと言えるでしょう。
というのも、塩を振って一夜干しにしますので唐揚げ用などで衣が付いていたり味が付いている物は、塩を振ってしまうと味が濃くなりすぎますので一夜干しには不向きだと言えるでしょう。
もしも身欠きふぐを取り扱っているお店が近くに内容であれば、スーパーなどにあるふぐで代用は可能ですが、その際はしろさばふぐなどの味付けをされていない物(鍋用)を選ぶようにしましょう。
塩に関してはこだわりたいという方は、岩塩などを使用しても良いでしょうが、簡単に作りたいのであれば普通の食塩が良いでしょう。
■ふぐの骨などを取り除いてぶつ切りに
身欠きふぐを使うという方はまず食べやすいように、頭とうぐい骨を取り除きます。
うぐい骨とはヒレの付け根部分の骨の事で、触ってみると固く骨が入っているのが分かりますので、確認ができたら取り除いておきましょう。
この骨を取り除いておかなければ、少し食べ難かったりしますので、しっかりと取り除くようにすることがポイントだと言っても過言ではないでしょう。
しっかりとうぐい骨と頭を落とす事ができたら、食べやすいようにぶつ切りにしておきましょう。
切るのが苦手だという方は、材料を購入する際に鍋用の切り身を購入しておくとうぐい骨や頭を落とす必要もありませんので、より簡単に作れますのでおすすめです。
■塩を振る
ふぐの一夜干しを作る際に最も大切な材料はふぐですが、最も大切な作業というのは、しっかりと塩を振るという事です。
というのも、しっかりと塩を振らないと腐ってしまう可能性もありますし、水分が抜けない可能性がありますので、しっかりと塩を振るという事が大切だと言えるのです。
振り方としては、皿やパットの上にまず塩をまんべんなく振っておきます。
その上に水気を取ったふぐを置き、その上から塩を振る事によって、まんべんなくふぐに塩を振る事ができます。
少々振りすぎたかなというくらいでも、意外とちょうど良い塩梅になりますので、しっかりと塩を振りましょう。
■水分をふき取って冷蔵庫で
塩を振ると、ふぐの身の中にある水分が浮き出てきます。
ですので、もう一度ふぐの水分を取る意味でもキッチンペーパーなどで軽く拭いてから別の皿などに並べなおします。
この時に並べるさらにキッチンペーパーや脱水シートなどを敷いておくと、干している間に染み出る余計な水分が拭き取れるため、美味しい一夜干しができるのです。
ここまで準備ができたら、冷蔵庫で一晩休ませると完成です。
一晩休ませる事でしっかりとふぐの身の中にある余計な水分が抜けますので、美味しい一夜干しができますよ。
勿論天日や、夜に外で干しても問題はありませんが、猫や鳥に取られてしまう可能性もありますので注意してくださいね。
■美味しい一夜干しを作る為に心がけたい事
ふぐの一夜干しを美味しく作る為に心がけて欲しいのが、美味しいふぐを選ぶという事です。
これはどのような事かというと、できるだけ身がふっくらとしている物を選んでいただきたいのです。
というのも、焼いた際にふっくらと焼きあがった方が明らかに美味しいですから必ず気を付けて、ふっくらとした見た目のふぐを選ぶようにしましょう。
このように一夜干しは冷蔵庫でも簡単に作る事ができますので、興味がある方や一夜干しを食べたいという方は、簡単ですから一度作ってみてはいかがでしょうか。