下関のふぐ通販道中
下関のふぐ通販道中
下関のふぐ通販道中 下関のふぐ通販道中

日本人とふぐの繋がり

calendar

日本人にとってふぐは少しだけ特別な存在だと言えるでしょう。

というのも日本では古くは縄文時代からふぐを食べていました。

縄文時代から始まったふぐ食が令和になった現代でもしっかりと食文化として確立されているわけですから、やはりふぐは日本人にとってとても大切な魚だと言えるでしょう。

今回はそんなふぐと日本人の繋がりについてご紹介します。

食べられ始めた縄文時代

ふぐを食べるように「なったのは縄文時代からだと言われています。

これは縄文時代の貝塚からふぐの骨の化石が出土したのが原因で判明した事なのですが、縄文時代の海辺の集落ではふぐを食べる分かがあったようです。

しかし縄文時代の人々はふぐの毒について無知だったため、多くの人が命を落とすことになります。

縄文時代の遺跡の中には数人の骨の化石と一緒にふぐの骨が出土した遺跡もありふぐを食べた家族がふぐの毒で全員死んでしまった痕跡だと言われています。

当時はふぐの毒で一家が全滅したという風に考えるより、疫病として考える方が自然だったので家をそのまま焼き払ったと考えられる様です。

当時は科学的な考えよりも占い的な考えが強かったためこの様な形になってしまったのですが、それでもその後ふぐの毒が理由だとわかってからは、どの部分が危険なのかと言う状況になったようです。

ですが食べる事ができる部分を探すために多くの人が命を落としたのは言うまでもありませんよね。

戦国の世で起こったふぐの禁止

戦国時代の頃日本では普通にふぐは食べられていたのですが、豊臣秀吉の朝鮮出兵の時にふぐを禁止にする出来事が起こってしまいます。

その出来事とは朝鮮出兵時に集結地点として設定された下関やその周辺の場所で集結が終わるまでの間の期間に多くの兵士が命を落とし始めます。

集結地点に集合した兵士の中には山村部の人も多く、ふぐと言う魚の存在すら知らないという人も多かったようです。

そのため時間つぶしの釣りで釣れた得体のしれない魚を食べる兵士も多く、岸壁で良く釣れるふぐを食べる兵士が沢山いても何の不思議もないくらいなのです。

そしてついにふぐによる中毒死だという事が判明するのですが、判明した次の日には秀吉は「この魚食べるべからず」と言った看板を立てて注意を呼び掛ける行動をとります。

これが日本で最初に行われたふぐ食の禁止令であり、その後数百年に渡って行われた武士のふぐ食を禁止する禁止令の元となりました。

庶民とふぐ

秀吉がふぐの禁止令を出した後も庶民は普通にふぐを食べて居たようです。

江戸時代の有名な俳人の松尾芭蕉や小林一茶の俳句の中にはふぐを恐れるものとふぐを食べたいといと言う俳句の両方があり、当時も積極的にふぐが食べられていたことを示すものとなっています。

また落語などの小話にもふぐの話があり当時の庶民たちがふぐをどのような思いで食べたのかと言う事や、ふぐが当時からちょっとした高級な魚だったという事を物語ってくれるのです。

ふぐの解禁

ふぐ食が禁止されて数百年の間武士はずっとふぐを食べる事ができませんでした。

もしもふぐを食べたならば家禄取り潰しと言う非常に重い罰が与えられていましたので、食べようとする者もいましたが、多くの武士がそれを非難しています。

そんな中、明治になり庶民にもふぐ禁止の波が襲ってきます。

これで完全にふぐ食文化が絶たれてしまってもおかしくなかったのですが、日清戦争後の講和会議の場でたまたま時化により魚が入手できないという理由でふぐが提供される事になります。

時の総理大臣の伊藤博文は山口県の出でしたので、ふぐ刺しを見た瞬間にふぐだという事に気づき、中毒者が出たらただでは済まされないことを伝えるのですが、ふぐしかない状況ですからお店側も引くに引けなかったのでしょうし、絶対の自信もあったはずです。

その時にふぐによる中毒被害もなかった事で伊藤博文は本当に感動をしてしまうのです。

その後山口県の知事に当たる人物に働きかけ山口県は下関を日本で唯一ふぐを食べる事ができる場所として解禁したのです。

現在のふぐ

その後ふぐは日本全国で食べる事ができるようになりました。

しかしふぐを提供する側にはフグ調理師免許と言う資格が必要になり、安全対策は強化され現在ではほとんどふぐの中毒という物がなくなっています。

しかしいまだにふぐを自分で調理して食べる人が後を絶たないためフグの中毒によって救急搬送される人も年間に数十人以上存在しますが、医療の発達によって命を落とす人は劇的に減っています。

しかし中には命を落としてしまう人も少なくはなく、現在もふぐの毒の危険性は昔と何一つ変わっていません。

その理由としてはふぐの毒の研究がなかなか進まない事があげられるのですが、ふぐの毒であるテトロドトキシンの解毒剤がいまだに発見されておらず、今でもふぐの毒による中毒症状の改善には本人の運が少なからず影響するようです。

このように日本で食べられるようになってから今まで多くの人の命を奪ってきたふぐですが、安全に食べる事ができるようになっています。

ふぐには毒があるから怖いと思っている人も居るでしょうが、一度安全なふぐを食べてみてはいかがでしょうか。

この記事をシェアする

関連記事

ふぐ解禁は棚ぼただった?
ふぐを好んで食べた一茶と避けた芭蕉
ふぐの寄生虫ウオジラミとは?
ふぐを食べたら死ぬわけではない
ふぐの刺身はなぜ薄いのか
ふぐが膨らむ理由は横隔膜にあり?

folder ふぐについて

ふぐ嫌いなあの俳人
フグの毒で痛み止め?
日本人はなぜふぐが好き?
more...

folder みちなかニュース

ふぐに魅了された日本人
ふぐの有毒部位は口に含むとわかる?
危険だから美味しいではなく安全だから美味しい?
more...

folder 過去の記事

天然トラフグ刺身 四人前
天然トラフグ四人前

No Image

more...
ӂVR4lOtR[X
Ƃӂg