日本人とは切っても切り離すことのできないふぐ食文化。
日本のふぐ食文化は古くは縄文時代から始まったとされていますが、そんなふぐ食文化の中で多くの人々の命が失われてきたのです。
しかし最近ではふぐを提供するお店も増え安全にふぐを食べる事ができるようになり、多くの人々がふぐを求めて、市場や料亭などの場所に出かけているようです。
そんな安全に食べる様になり、命を落とす人が減ったふぐですがふぐにより救急搬送をされる人は年間に数人から数十人いるようで、その中でも死亡してしまう人も少なくはありません。
なぜ安全に食べる事ができるようになったふぐなのに救急搬送をされる人が後を絶たないのか?というと、ふぐには毒がありその毒を除去する知識のない所謂素人と言われる人たちが自分でふぐを捌き食してしまうという事があげられます。
さらに悪質なお店では、ふぐ調理師がいないにも関わらずふぐを提供するという事がされる事もあるようで、そのような悪質なお店の犠牲になるのはいつも消費をする側なのです。
では死者も少なからず出してしまうふぐの毒という物はどのような物なのでしょうか?
今回はそんなふぐの毒についてご紹介します。
□ふぐの毒はなぜ危険なのか?
ふぐの毒はどれくらい危険なの?なぜ危険なの?と思っている人も少なくはないですよね。
一言でいうとふぐの毒にあたると窒息死をしてしまいます。
というのもふぐの毒であるテトロドトキシンという毒は、人間の神経系に作用して神経伝達を阻害してしまいます。
そのために呼吸をするための神経伝達をも阻害してしまうため、呼吸ができなくなってしまい100%命を落としてしまうのです。
またふぐの毒であるテトロドトキシンに関しての研究は長い間行われていますが、テトロドトキシンについてはまだわかっている事が少なく、解毒方法をはじめ・分解される過程などもわかっていません。
そのため現在ではふぐの毒にあたらないように毒のある部分を除去する事しかできず、その除去についても専門の知識が必要なため、ふぐ調理師免許というものが設けられています。
そんなふぐの毒ですから現代医療においても、治療法は確立されておらずふぐの毒であるテトロドトキシンにあたった場合に救急搬送されても、胃の洗浄や人工呼吸器の装着といった応急的処置がメインになってしまいます。
なので治療よりも時間稼ぎと言った方が良いかもしれませんね。
そのため現在の医療技術を持ってしても亡くなる人も居るようで、助かるかどうかはほとんど本人の運頼み的な要素が大きくなっています。
□ふぐは成長の過程で有毒化する?
ふぐは稚魚の時から猛毒だと思っている人も多いですよね。
しかしふぐの体内にはテトロドトキシを作り出す器官はありません、そのためふぐは捕食によって体の外からテトロドトキシンを体内に蓄積していく事がわかっています。
特に貝類などの生物にはテトロドトキシンを持つ貝も多いようで、そのような貝を食べて有毒化していくのです。
そのため貝などの有毒生物を捕食できない稚魚の時には基本的に毒のない魚であり、少しずつ有毒化していくのです。
そのためふぐの毒の保有量には個体差があり、同じ種類のふぐであっても住んでいる海域や食べて居る生物の量の違いによって毒の強さに個体差があるようです。
そのため、肝を食べたけれどなんとも無かったという人もおり自分はふぐの毒に耐性があるのだという勘違いを起こしてしまうのです。
そのため次回食べた時に大変な目にあってしまうというケースもあったようですが、基本的に人間はテトロドトキシンに対して耐性はありませんので、たまたま運がよかっただけだといえるのです。
□ふぐを食べる際には安全に食べる事が一番
このように危険な毒を持つふぐですから、ふぐを食べる際には金額を抑えてとか美味しいふぐを食べたいという欲求や欲よりももっと大切な事があります。
それはより安全なふぐを食べるという事です。
安くても危険だと意味はありませんし、美味しいふぐであっても危険では意味がありません。
なので一番は安全なふぐではないでしょうか。
安全なふぐを安く食べたいや安全で美味しいふぐを食べるであれば、何も心配はいりませんよね。
そのためしっかりと信用できるお店でふぐを食べる事が大切だといえるでしょう。
特にふぐの本場とされる下関には安全なふぐを提供しているお店も多く、そんなふぐの町から発送も行われているため安全なふぐを自宅にいながら手に入れる事も可能となっています。
特に特別な物が必要ではなく、スマートホンや電話で注文ができますので本当に簡単です。
注意が必要なのは、到着まで数日かかりますので、明日必要だからとかの急な注文では間に合いませんので、少し余裕をもって注文をするようにしておくと良いかもしれませんね。
ふぐの毒の危険性を知り、日本人が昔から食してきたふぐを皆さんも安心して美味しく食べてみてはいかがでしょうか。