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ふぐの生命力は並みじゃない?

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ふぐの生命力は並みじゃない?

ふぐと言えば高級で美味しい魚だという人も居れば、猛毒を持っていてとても危険な魚だという人も居るのではないでしょうか。

また海外からは毒のある危険な魚を食べる日本人はクレイジーだと思われているようですが、海外からの観光客の人に話を聞くとふぐを食べてみたいと思っている観光客も最近は多いようです。

そんなふぐですが、基本的に生命力の強い魚であり少々陸地に放置をしても死なないなんて経験をしたという方も多いのではないでしょうか。

ですが釣り好きの人でも、ふぐがどれくらいの生命力を持っているのかという事までは知らないという方が多く、触ったら生きていたなんて騒いでいる釣り人を見かける事もあるほどです。

そこで今回は、ふぐは本当に生命力が強い魚なのかどうかという事をご紹介します。

ふぐは三枚におろしてもしばらく生きている?

ふぐの生命力はとても強く、長生きをする魚だと知っていた方はどれくらい居らっしゃったでしょう。

普通の魚は長くて4年とか5年くらいすると死んでしまうのですが、ふぐの場合には10年ほど生きる事ができます。

10年と言うと猫よりも少し長生きですし、ハムスターなんて3年から4年くらいで死んでしまいますので、陸上の動物たちに引けを取らないほど長生きをする魚なのです。

ただしどんなふぐでもそんなに長生きするわけでは無く、主にここで言うふぐと言うのはとらふぐの事を指しますので、自宅で飼育していたくさふぐは10年生きていなかったなんて事は言わないでくださいね。

因みにとらふぐの成長速度は結構緩やかで、1年で25センチほど成長します。

稀にYouTubeを見ていると、ふぐ調理師免許を持っているクリエーターが50センチから60センチほどの大型のとらふぐを捌くという動画があったりするのですが、とらふぐが60㎝前後に成長するには8年ほどの期間が必要とされています。

人も大きく成長するにはそれなりの年数が必要な様に、とらふぐも同様に長い期間を経て成長していくのです。

また人間やそのほかの動物の成長は寿命の約2割程度の時期で止まってしまうのに対して寿命が10年ほどの期間の8年間もの間成長をするとらふぐは、本当に力強く生きるパワーを持っているのだと言えるのではないでしょうか。

幼魚期のとらふぐ

とらふぐの産卵は3月から6月の間に行われます。

産卵期になると接岸してきますので、砂利や小石が多い浅瀬でとらふぐを目撃する様になるのです。

浅瀬ってどのくらい?と思う方も多いでしょうが、だいたい10㎝から50㎝ほどの場所に産卵をしますので、海水浴場などの砂地にはこの頃に多くのとらふぐがやって来るのです。

ふぐには故郷に帰るという帰回本能がありますので、生まれた場所の海に帰って卵を産みます。

故郷に戻って産卵をする魚には、サケがいますがとらふぐがサケと違う部分は、一回の産卵で死んでしまわない為、何度でも卵を産みにやって来るという点です。

確かにサケと比べると命を削って帰って来るような物凄い冒険をするわけでもなく、海を泳いで帰ってきますので、体力的にも身体的にも負担が少ないようです。

確かに山口県で放流されたとらふぐがオホーツク海で発見されるという事もあるようで、泳ぐ距離はかなり長くなるようですが、それでも岩に体をぶつけたり、激流を遡ったりという事はしませんので、ゆったりと帰ってきて産卵をするから何度でも産卵をできるのかもしれませんね。

そんな長距離を泳いで旅をし帰って来るとらふぐですが、幼魚期には砂に潜るなどして身を隠して過ごすという臆病っぷりを発揮しています。

この砂に潜るのは勿論外敵から隠れる事が目的なのですが、幼魚期だけではなく成長した後も度々砂の中に隠れて身を隠すという行動を見られる事が有ります。

小さくても猛毒は健在

ふぐにはテトロドトキシンと言う、超強力な毒が含まれています。

その為ふぐはしっかりと知識を持っている限られた人しか日本では捌く事はできません。

そんなふぐですが、テトロドトキシンを体内では作り出すことができず、テトロドトキシンを持っている餌を捕食する事によって体内へテトロドトキシンを蓄積していくのです。

餌を捕食するという行動は、幼魚期から見られる行動ですから幼魚期のころから体内には勿論テトロドトキシンを含んでいるという事になります。

ですから釣りに行ったらとらふぐの小さいのが釣れた!まだ子供だから大丈夫だろうと自分で捌いて食べるのはとても危険な行為でしかないと言えるでしょう。

数が減っているとらふぐ

とらふぐは長寿ですから、沢山日本の近海に生息していると思っていませんか?

実はとらふぐは過去の乱獲の歴史によって、数が激減してしまった魚なのです。

その為ふぐで有名な山口県下関市でも最近はふぐ漁のみを行う漁船は減り、多くのふぐ漁師が引退をされているようです。

そんな現状を受けて現在日本の主要なふぐ水揚高の高い地方ではとらふぐの放流を行うなどふぐ資源の回復にも務めているのです。

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