テトロドトキシンを体内に持つことで有名なふぐですが、日本では古くから好んで食されてきまました。
その為、ふぐ食の歴史は古く、ふぐの食べ方もバラエティ豊かで、生食から唐揚げ等の食べ方があります。
その中でも、一夜干しのふぐはまだまだの様な食感があり、ふぐの歯ごたえを楽しむことができる加工食品です。
市場などでも多く取り扱われており、良く目にするふぐの加工食品を代表するものだと言っても過言ではありません。
しかし、ふぐの一夜干しを購入してみたものの調理の方法が分からないと言う方も少なくはなくありません。
自分なりに調理をしてみても、あまり美味しくないと言う結果からふぐは言われているほど美味しくなかったから、次は購入をしなくても良いなと思ってしまう方も多い様なのです。
しかし、ふぐは日本料理を代表する食材ですから、美味しく調理をするだけで本当に美味しく食べる事ができるのです。
そこで、今回は少し調理に困ってしまうふぐの一夜干しの調理方法をご紹介します。
■ふぐの一夜干とは
一夜干しとは、天日干しと違い夜間に冷たい夜風で乾燥させた物の事なのです。
しかし、本来は夜風で干していた一夜干しですが、現在は冷風乾燥機で乾燥させる事が多く、冬なのどの寒い時期限定の物ではなくなっているようです。
一夜干しは、干した際に痛む事を防ぐ必要があるため、干物などの天日干しの物同様に、捌きが終わった後の段階で、塩入れと言う工程があり、3時間ほど塩の中につけておくのです。
その後5時間ほどの成熟期間を経て、夜風にて感想をするのです。
この様にいて一夜干しには、天日にかける工程が無いのが特徴なのです。
しかし、塩入れでの工程で干物や天日干し同様に塩入れの工程があるため、完成したものは塩味が強いのが特徴です。
冷風乾燥機ができる前は、冬の旬であるふぐの身を保存しておく為に考案された方法だったようです。
■鍋には不向き
ふぐと言えば、てっちりだと思う方も少なくは無いでしょう。
しかし、一夜干しを鍋に入れるのは、あまりオススメできません。
それは、やはり加工の段階で大量の塩の中につける為その身は塩辛く、鍋に入れるとどうしても鍋が塩辛くなってしまったり、味の調整が難しいからです。
ですので、鍋に入れるのであれば一夜干しよりも身欠きなどを入れることが良いでしょう。
■一夜干しは素焼きが美味い
一夜干しの美味しい食べ方の代名詞が、素焼きです。
素焼きであれば、塩焼きの様に出来上がりますので、味の調整を考えなくても良いと言うのがまずおすすめする理由です。
また、余計な味を付ける事がなく、塩味で素材の味を邪魔する存在が居ない為、ふぐの味そのものを堪能することができるのです。
また、ふぐの身の部分はとても硬く歯ごたえがあり、食べる事が難しい為、てっさは薄く引いた身を食べるのですが、一夜干しの素焼であれば、身も柔らかくほぐれる様に食べる事ができるのです。
ですから、少々年齢を重ねて顎が弱ってしまった老人でも楽に食べる事ができるのです。
その為、老若男女問わず美味しく食べる事ができるのが素焼きの素晴らしさです。
■炊き込みご飯
一夜干しが、塩の多い加工品だからこそ炊き込みご飯と言う選択肢は最高の炊き込みご飯を作ってくれる、最高の食材なのです。
と言うのも、通常炊き込みご飯にも少なからず塩を入れますが、塩の加減がやや難しいと言う方も多いのではないでしょうか。
しかし、ふぐの一夜干しを使用すると、塩加減が絶妙になっている為簡単に炊き込みご飯の味付けが簡単にできるのです。
もし、炊き込みご飯を作る場合には、基本的にふぐの一夜干しには尾が付いている事が多いので、調理の前には必ず、取り除いておくと良いでしょう。
そして、干物などと違うのが一夜干しには生臭さが残っているという点ですので、炊き込みご飯を作る際には、匂いけしの効果も考慮して、しょうがの千切りを用意しておく事が大切なのです。
一夜干しの塩気でも十分味が付くとは思いますが、炊く前の段階で塩を一つまみ入れておくと味もしっかりつきますので、美味しく炊き上げる事ができるのです。
ご飯の中に一夜干しを入れて炊くなんて、骨などが気になると言う方も居らっしゃいますが、基本的には一夜干しには、骨が在りませんので、骨を気にすることなく食べる事が可能なのです。
■唐揚げもオススメ
一夜干しには、塩味が付いている為、唐揚げも勿論オススメです。
衣を付けて油で揚げるだけですので、簡単で手間もかからず美味しく作ることができるのもオススメなポイントです。
骨も無いため、ふっくらと出来上がるため、ふわっとした食感で食べる事ができるのが唐揚げをオススメする理由の一つなのです。
この様に、しっかりとした塩味が付いている為、味付けがやや難しいかもしれませんが、塩の量を間違えなければ、美味しい料理にする事ができるのです。
もし、市場などで一夜干しを購入した際には、今回ご紹介した食べ方を試してみてくださいね。