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なぜ起きるふぐの雑種化

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なぜ起きるふぐの雑種化

ふぐには毒がありますが、その毒のある部分を取り除く事により、ふぐを食べる事ができます。

この毒がある魚で、なお毒のある部分を取り除く必要があるからこそ、専門知識が必要で高級食材として扱われているのです。

勿論毒を取り除く技術だけではなく、漁の方法や刺身の取り方などもふぐの場合には独特の方法があり、その一つ一つが特別なのです。

さらに最近では、外国人観光客にもふぐは人気があり、昔は「わざわざ毒のある魚を食べるなんて、日本人はクレージーだ」等と言われましたが、海外でも日本のふぐは美味いと言われているようです。

しかしそんなふぐですが、数年前から新種が発見されているようで、毒の部位が分からないふぐが増えているというのです。

そこで今回は、この新種のふぐがなぜ発生しているのでしょうか。

新種のふぐとは

最近日本近海で発見されている新種のふぐは、圧倒的に太平洋側で発見されていることが多いようです。

見た目はショウサイふぐやゴマふぐに似ているのです。

これはどういうことなのでしょうか。

実は、今回発見されている新種のふぐは、ショウサイふぐとゴマふぐのハーフの様なのです。

ですから、見た目はゴマふぐやショウサイふぐに似ているのです。

そんなショウサイふぐとゴマふぐのハーフがなぜ新種かというと、通常ショウサイふぐはショウサイふぐ、ゴマふぐはゴマふぐと交配をする為、ハーフは生まれないですよね。

この為、ショウサイふぐとゴマふぐのハーフと言えば響きは良いですが、実際は雑種です。

この雑種何が親となるショウサイふぐやゴマふぐと違うのかというと、更に、ゴマふぐにある背中とお腹の棘があり、尾ひれは綺麗なレモン色をしています。

ショウサイふぐは、棘も無く尾ひれも真っ白なのですが、この雑種はこの両方の特徴を持ち合わせているのです。

その為、このふぐはどちらのふぐにも属さない為、毒のある部分が分からないのです。

ですから、基本的に食すこともできません。

というのも、ショウサイふぐとゴマふぐは筋肉と精巣(白子)には毒が無い為、食すことができるのですが、この新種?雑種のふぐはどこに毒があるのかわかっていない為、食べてみて毒があったら終わりです。

その為、もしかしたら毒が無いふぐなのかもしれませんが、解明されるまでは食べる事ができないふぐに分類されているのです。

そんな雑種のふぐが増えてきたのは、5年ほど前からなのですが、なぜこのような雑種のふぐが増えているのでしょうか。

新種のふぐが増えているのはなぜ

ショウサイふぐとゴマふぐのハーフである雑種のふぐが増えているのには、住み分けられた環境が崩れてきている事が原因だと言われています。

というのも、ショウサイふぐは基本的に太平洋側に生息しているふぐなのです。

とらふぐより安く、味は悪くないというふぐで、釣り人にも人気のあるふぐなのです。

それに比べて、ゴマふぐは基本的に日本海側で漁獲される種類のふぐの仲間で、この2種が基本的には生息域の違いにより、交わる事の無いふぐなのです。

しかし、この2種類の雑種が発見されている事から、どこかでこの2種類のふぐが交わってしまい、その卵が孵化したと考えるのが通常です。

基本的には日本海側と太平洋側では水温がやや違います。

そのおかげで、微妙な住み分けがされていたのですが、この両方の海域の温度が同じになったため、住み分けのバランスが崩れたようです。

それくらいでは交配が起きる理由にはならないと思う方も居らっしゃるかと思いますが、そもそもふぐは長距離を泳ぐ魚ですから、日本海から太平洋側へ泳ぐことくらいわけはないと言えるのです。

その為、住みやすい環境さへ整ってしまえば、ゴマふぐとショウサイふぐがお互いの住んでいる海域へ行き来をする事ができるという事なのです。

しかし、なぜお互いの住み分けが崩れてしまったのでしょうか。

それにはここ数年で、世界中で問題になっている温暖化という現象が関係しています。

というのも、温暖化によって海水の温度が上がった事により、太平洋側と日本海側の温度差が無くなったため、住み分けが崩れたのです。

この様に、温暖化は人々の住処を減らすだけではなく、自然界の生態系にも影響を及ぼしている様なのです。

もしも雑種を見かけたら

ショウサイふぐが釣り人に人気ですから、そのうちにこの雑種のふぐを食したという強者が現れるのではないかと思います。

しかし、このふぐは毒がある部分が分かっていない事、更には全ての雑種が毒のある部分が固定化されないという事が考えられるのです。

もしも知り合いに食べたけれど問題が無かったという方が居ても、真似をして食べるというのだけは避ける様にしましょう。

その方が食べたのはたまたま大丈夫だっただけかもしれない為、真似をして食べたらふぐ毒にあたったという事が起きないとも言えないのです。

この様に、危険なふぐが増えているのですが、今後温暖化が進めば他のふぐにも雑種が増えてくるかもしれませんね。

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