海外には日本人から見ると、「え?そんな物を食べるの?」という様な物がありますよね。
勿論これは食文化などの違いによるものですし、別に変な事ではありません。
また逆に海外の人から見ると、「え?それ食べるの?」という物があります。
特に海外の方たちが日本の食に対して「そんな物食べるの?」と思う物には、海の食べ物が多いようです。
そんな中に、日本食の代表的なふぐ料理も入っているようなのですが、主にふぐを「え?」と思ってしまう理由としては多くの場合、やはりふぐが持っている、テトロドトキシンが理由のようです。
しかしそんな海外の人達もふぐは怖いけれど日本で食べてみたい物はふぐだと言っているようで、なぜこのような矛盾が起きてしまうのでしょうか。
今回は、海外の人たちがなぜ、これほどにふぐに興味を持つのかという事についてご紹介します。
■なぜそもそも海外ではふぐをそんなに怖がるの?
海外のふぐへの恐怖心をお話ししていると必ず、なぜそんなに海外の人はふぐを怖がるんだろうと思う方が居ます。
確かに日本では古くは縄文時代から食べられていたふぐですから、日本人でもふぐを食べた事が無いという場合においても、日本食におけるふぐの安全性はご存知の事でしょう。
ですから日本人が日本人に「昨日ふぐを食べてきたよ」なんて言うと「美味しかった?」なんて人は居ても「何ともなかった?よかったね死ななくて。」なんて事を言う方は居ませんよね。
むしろそんなに裕福な生活をしているの?と妬んだりするという方もいらっしゃるでしょう。
ですが海外では違います。
「昨日ふぐを食べたんだよね」と海外で言うと、「大丈夫?何ともない?」になるのです。
これはあくまで食文化の違いですし、ふぐの毒がとても危険だと思っている証拠です。
おそらくふぐの毒がどこにあってどのような処理をして食べているのかという事を分かっていないから、怖いわけです。
そもそも海外の情報は古く、いまだに日本で年間数人の方がお店でふぐを食べて亡くなっていると思われているのですから、恐怖するのは当然ですよね。
実際にそんな状況だと、営業停止どころの処分ではお店も済みませんので、そのような事はあり得ないのですが、そのような少し間違った情報が海外の人たちにふぐを恐怖させる原因になっているのです。
■海外の人は日本のふぐ文化をどのように思っている?
毒のある魚で、危険な魚として世界各国で認識されているふぐですが、海外の人たちは日本のふぐ食文化をどのように思っているのでしょうか。
基本的には、猛毒の魚を食べる意味が分からないという方が多いのも事実ですが、最近は一度食べてみたいと思っている方も多いようです。
これは、日本でふぐを食べたけれど、特に何ともなかったという情報が拡散された結果なのですが、それでも日本では年間に数人がふぐの毒で死んでいるという情報を鵜呑みにしている方達は勇気ある行動だとしているようです。
海外の人たちからすると、ふぐを食べる文化はいまだにクレイジーだとされてはいますが、日本に来てふぐを食べた海外の方達からすると、「何を行っているの?日本のふぐ料理は安全だよ。」という様な声もあるようです。
ですからふぐ料理は怖いけれど、海外の方の日本で食べてみたいという方が増えており、国内のふぐ市場も数年前から、海外の旅行客向けにふぐを食べるツアーがあったり、市場でふぐを捌いて提供するなどのサービスを行っている場所もあり、国内だけではなく海外も巻き込んだ食文化になっていこうとしているのです。
■ふぐを安全に提供できる日本の技に称賛の声
猛毒で恐れられているふぐを、安全に提供している日本の職人に海外からは称賛する声が上がっている事も少なくはありません。
特に日本人は、毒があるような食材でも美味しく調理できるからすごいという様な、日本人は調理によって毒を解毒しているくらいの声もあったりしています。
確かに、日本は昔から侍の国だとか忍びがまだいるだとかいう外国人もいますが、海外の人たちから見ると、猛毒のふぐを安全に提供している方達の姿は、現代の忍法に見えるのかもしれません。
■日本人も安全にふぐを食べてみては
こんなにふぐを海外の方達は恐れているようですが、ふぐを食べ多くの犠牲を出してきた日本人は、それほど恐れていない様に感じます。
それはいまだにふぐ素人料理し、テトロドトキシンにあたって救急搬送されてしまう方が居るという状況からもうかがい知れるかと思うのです。
しかし本来であれば、これまで多くの犠牲を出してきた日本人が一番その危険性を知っていてもおかしくはないはずなのです。
ですから、もしも素人調理をしてふぐを今後食べようかなと思っている方は、絶対にやめましょう。
海外の人は、お店で提供されているふぐ料理ですら怖いと思っているのですから、せめて我々日本人はお店で提供されている安全な物を食べて、海外の人に日本のふぐは安全だと伝えていきましょう。