ふぐを食べると聞くと、日本だけのイメージがありませんか。
確かに「あんな毒のある魚を食べるなんて、日本人はクレイジーだよ」なんて海外の人から言われたりもしていますので、「海外ではふぐは食べないんだ。」と思う方も少なくはないでしょう。
しかし中国でも、最近は養殖のふぐに関してのみ食用が認められるなど、ふぐを食べていたという歴史がある事が分かってきています。
確かに、河豚という名前の由来が中国の淡水域に居るふぐなのですから、中国で食べられていても何の不思議はないと言えるでしょう。
また日本でふぐを食べる様になったのは縄文時代ごろですから非常に長い間日本ではふぐは食べられてきたわけですが、このふぐについては実はもっと古い時代に、世界で食べられていたのです。
それは中国でもなくもっと遠い国なのですが、今回はそんなふぐを食べていた国についてご紹介します。
■ふぐを食べていた国って?
ふぐを食べていた国をご紹介しますと言っても、タイトルを見ていただくと、誰でもエジプトでしょ?ってなるかと思いますが、その通りエジプトです。
エジプトでふぐが食べられていたという事は、意外と多くの方がご存知ないのではないでしょうか。
しかし、ふぐが食べられていたと言いうのはエジプトでは、意外と遊泳な話で現在でもふぐを食べているようです。
何故エジプトで食べられていたとわかるかというと、それはエジプトの壁画に描かれているからです。
エジプトといえば、ピラミッドですよね。
古代エジプトの王様の墓であるピラミッドなどの壁画には、多くのふぐを食べる描写があります。
そのことから古代エジプトにおいて、ふぐは貴重なタンパク源であったと考えられるのです。
そんなエジプトで食べられているふぐは、海の物ではなく淡水域に住むふぐなのですが、こちらもしっかりとテトロドトキシンを含んでいる為、危険な魚ですので、エジプトのふぐは安全らしいからと、エジプトに出かけた際に食べないでくださいね。
■どのようにして食べていたの
エジプトがある場所は、ナイル川の流域ですから、ナイル川で獲れた魚を基本的には食べているようですが、食べ方はいたって簡単で、ぶつ切りにしてフライというのが最も多い食べ方のようです。
ぶつ切りでフライって危険でしょう?という方も多いかとは思いますが、とても危険です。
おそらく推測ですが、当時は多くの古代エジプト人がふぐの毒の犠牲になったことでしょう。
■エジプトでも資格が必要?
ふぐは皆さんもご存知の様に、とても危険です。
ですから、日本でふぐを捌いて提供する際にはふぐ調理師免許という資格が必要です。
それはエジプトでも同じようで、ふぐを売る人には免許が必要です。
日本では、ふぐの調理師免許はしっかりとした講習や試験を受けて習得する物ですが、エジプトではどうなのでしょうか。
ふぐを打っている人にどのようにしてふぐの取り扱い免許を取得したかとたずねると、「親戚からもらった」なんて破天荒な発言をする方もいるなど、エジプトの資格管理のずさんさが良く分かります。
ふぐの調理法は日本では刺身や鍋など色々ありますが、エジプトではフライ一択ですがこれはこれで美味しいのだとか。
確かにエジプトというと宗教的にも、肉は食べられないというような感じなので、貴重なタンパク源として魚を食べるという食文化になり、その中でふぐを食べる様になったのでしょう。
しかしエジプトでふぐと言っても普通の魚として扱われていますので、国が変わると魚の価値も変わるものなのだという事がつくづくわかるかと思います。
特に、クリスマスではふぐのフライをみんなで食べるらしく、日本人からすると贅沢だなと思うわけですが、エジプトでは普通の魚ですから贅沢でもなんでもないですよね。
この記事を読んでいる方の中には、エジプトに行ってたらふくふぐを食べたいと思った方も少なくはないかもしれませんが、よく考えてください。
資格は親戚からもらった資格です。
安心して食べる事は出来ますか?私は日本で売られているふぐであっても少し怖いくらいありますので、きっとエジプトのふぐは食べられないだろうなと思います。
むしろそんな事をしなくても、エジプトへ行く旅費でふぐを食べる事ができるはずですので、日本でふぐを食べてみてはいかがでしょうか。
■日本のふぐ食文化は世界よりも進んでいる
最近の日本のふぐ食文化は、かなり安全だと言われています。
それは法整備や技術革新によるものだけではなく、ふぐを提供している方達のふぐ食文化を守っていこうという気持ちの表れだと思います。
特に今後中国などでもふぐを解禁されましたが、河豚による中毒事件という物がおこる危険性はあるのではないかと思っています。
それは政府がしっかりと監視していないという部分が大きいでしょう。
エジプトですら、資格は譲渡している状況ですので、世界でふぐを食べる際にはそれなりに覚悟が必要になりそうですね。
日本のふぐだけによらず、食の安全性を感謝して毎日を過ごしてみてはいかがでしょうか。