ふぐと言えば日本食の中でも高級とされていて、とても美味しい日本を代表する料理の一つとされています。
ふぐは日本では昔から食べられていたため、日本人にとってはとても身近な危険な魚でした。
現代においては、ふぐの持つ危険なテトロドトキシンの為に個人で調理をして食べる事はできませんので、高級な食材になってしまいなんだかとても遠い存在の食材になってしまっていますよね。
ふぐに毒性が無ければもっと身近に感じられる人も居るのでしょうが、ふぐには基本的に毒がありその危険性は厚生労働省のHPにも記載されているほどなのです。
しかしそんなふぐの中には釣りに行くと簡単に釣れてしまう種類もありますので、ふぐは身近な魚だと思っている方も少なくはないでしょう。
釣りに行き釣れてしまうふぐの中には毒が無いと言われているのがヨリトふぐという種類のふぐなのです。
そんなヨリトふぐを持ち帰ってどのようにして食べて良いのかわからないという方も少なくはないでしょうから今回は、ヨリトふぐのおすすめの食べ方をご紹介します。
□ヨリトふぐ鍋がおすすめ
ヨリトふぐを食べるならばおすすめは鍋です。
ヨリトふぐは身が柔らかく、歯ごたえが微妙な為刺身にしても少し微妙ですし、唐揚げにしてもやはり歯ごたえがあまり良くはありません。
勿論鍋にしたからといって身が固くなるわけでは無いですが、鍋で煮込む事でふぐの旨味や出汁がしっかりと出ますので、何となくふぐを食べている事を実感しやすいのです。
とはいってもやはり柔らかく、どちらかと言えば水っぽい身ですからやはり刺身にするよは、ヨリトふぐの方が楽しめますので、ヨリトふぐを食べるなら鍋それもあまり変に味や香りがない寄せ鍋などで食べるとヨリトふぐの香りや旨味を感じ易いのでおすすめです。
□ヨリトふぐの美味しい部分は実は身ではなかった?
ヨリトふぐの身は水っぽく柔らかい為、どうしても他のふぐと比べると美味しいとは言い難いと感じてしまう方も少なくはないかもしれません。
それもそのはず、ヨリトふぐの本当に美味しい部位は身ではなく皮なのです。
見た目ではツルツルしていてあまり美味しいそうには見えませんし、なんだか柔らかく見えるのですが、触ってみたり実際に捌いてみると皮のしっかりとした感じに驚く方も多いでしょう。
素人が捌くのは認められていないので、実際には皮を切ったりするくらいにはなってしまうのですが、この皮は他のふぐと同様にゼラチン質の塊かと思うくらい煮る事によって美味しいです。
味としてはやや甘味がありますので皮の触感が煮る事によって外側と内側で変わる不思議な皮ですので、非常に今まで食べてきたふぐに皮とは比べられないほどの衝撃を受けることでしょう。
ヨリトふぐの皮も固いですが基本はやはりゼラチン質ですので、煮込み過ぎると溶けてしまうと煮込み過ぎない様にだけ注意をしておきましょう。
□昔は絶品と言われていた部位
ヨリトふぐの身、皮といった鍋に入れて食べる事に非常におすすめな部位に加えて昔は絶品とされて食べられていた部位が実はあります。
それが肝(肝臓)なのです。
特に愛知県ではヨリトふぐの肝を昔から食べられていましたので、食べる事ができない
部位ではないようです。
なんてことを言うと、ふぐの肝は危険だから食べる事はできないのでは?という声が聞こえてきそうですが、実際についこの間までヨリトふぐの肝は普通に食べられてきました。
その頃はスーパーにも並んでいる事もあったようで、本当に安全だと思われていたのです。
しかし沖縄県周辺で肝に毒をもっているヨリトふぐが見つかった事でヨリトふぐの肝の販売や流通は禁止されました。
ヨリトふぐの腸を食べていた人も居るらしいですが、今では厚生労働省のHPでも身・皮・白子と食べても大丈夫な部分は限られているとされています。
本当に肝は絶品だったのですが本当に残念な限りですね。
□突然有毒のヨリトふぐが見つかったのは餌が関係している可能性も。
沖縄県のヨリトふぐには肝に毒があり、愛知県周辺で獲れるヨリトふぐには肝に毒が無いという状況は考えられないのでは?と思う方も少なくはないでしょう。
しかしこの二つの海域で育ったヨリトふぐの違いは餌なのです。
ふぐは餌に毒がある溜その毒を体内に蓄積していく傾向があるのですから、勿論ヨリトふぐが住んでいる海域や育った海域にテトロドトキシンをもった餌が存在していれば勿論ヨリトふぐは有毒になります。
また逆に毒をもっていない餌ばかりならばヨリトふぐは無毒になるのです。
このようにふぐの毒には育った環境が大きく影響しますので、専門家などが無毒だと言っているヨリトふぐでも有毒化した個体が居てもおかしくはないと言えるのです。
その為もしもヨリトふぐが食べたい場合にはお店や、処理してある物を購入した方が安全です。
肝だけではなく血にも毒がある可能性もありますので、絶対に自分で捌いて食べるというのはやめましょうね。