絶品ヒレ酒の作り方
ふぐ料理と一緒にお酒が欲しくなりますよね。
でも、普通のお酒では折角ふぐを食べるのなら勿体なくはないでしょうか。
そんな方におすすめしたいのがふぐのヒレ酒です。
ふぐを最大限に堪能するために今回は美味しいヒレ酒の作り方についてご紹介します。
■そもそもヒレ酒って何
ヒレ酒という言葉は知っているけどどんな物かわか分からないという方のためにまずはヒレ酒についてご説明していきましょう。
ヒレ酒とは、ふぐや鯛等食養魚の干したヒレを炙り焼きし、燗をつけたお酒に入れた物の事です。
ただし、炙りかたによっては苦味が出てたり、臭みが出るので炙りかたが少し難しいです。
そんなちょっと難しい通なヒレ酒の作り方と美味しくなるコツをご紹介します。
■燗は熱いくらいがちょうど良い
ヒレ酒を作る際に日本酒に燗をつけるのですが此がぬるいと魚特有の生臭さが出てしまい美味しくありません。
普段熱燗を作るときの温度は飲みやすい温度の60℃くらいのはずなのですが、これは飲んだ際に口のなかを火傷しないようにとの配慮からですよね。
しかしヒレ酒の場合は80℃くらいで燗をつけるとヒレ酒を作った際に生臭さが出にくくなりますよ。
熱いので一気に口に含まずちびちびとゆっくり飲むのも乙なものです。
■ヒレ酒の命炙り
ヒレ酒の命とも言っても過言ではないのが炙る作業です。
先ほどもお話ししたとおり、炙り過ぎると焦げてしまい苦味が出てしまいます。
また、逆に炙りが足りないと、これも魚を特有の生臭さが出てしまいとても絶品とは言い難いでしょう。
では、どの程度炙ると良いのかと言いますと、基本は飴色になるまでが基本です。
片面が飴色になるまで同じ面を炙り続けると、炙り続けた綿が当然焦げてしまいます。
弱火でじっくり炙りながら、頻繁に返す事がポイントで、若干の焦げ目が付いたくらいがベストです。
飴色に炙ったヒレをコップに入れて燗のついた日本酒を注ぐのですが、この時かき混ぜてみて琥珀色に透き通ると完璧に近いでしょう。
■日本酒に香りをつける
ヒレを炙り燗のついた日本酒を注いだだけでは、香りが弱いので物足りない感じになってしまいます。
そこで、日本酒を注いで直ぐに蓋をして3~5分置きましょう。
こうすることでヒレを炙った時の芳ばしい香りが日本酒に付きますので香りも楽しむことができます。
気を付けたいのは、蓋をするまでの時間ですね。
人によって「すぐ」という感覚には誤差がありますので、日本酒を注いだら10秒以内には蓋をしましょう。
あまり時間を空けてしまうと香りが逃げてしまい香りが日本酒に付きにくくなってしまいますので注意しましょう。
■飲む前の一工夫でマイルドに
日本酒に香りが付きいよいよ飲みましょうと言いたいのですが、ここで一工夫をしてみませんか。
料亭によって日本酒に火をつけるお店とそのまま提供してくれるお店と二通り存在します。
これには諸説ありますが、料理の世界では酒やワインを注ぎ火をつける事でアルコールを飛ばす事で、料理にまろやかな口当たりと香りを残す事ができます。
そんな手法と同じ考えになりますが、ヒレ酒も最後に一度火をつける事で、アルコールを飛ばすまではいきませんが、口当たりがまろやかになります。
更には表面のアルコールを飛ばす事で香りも良くなり、よりリッチな気分と香りの良いまろやかなヒレ酒を楽しむことができるのです。
しかし、しっかりとしたパンチの効いたヒレ酒を楽しみたいのであれば表面に火はつけずにそのまま飲んでください。
必ずしも火をつけなければいけないというわけではないので、個人の好きずきになる事でしょう。
■ヒレ酒に使う日本酒にも拘るべし
ヒレ酒を作る時に必要な日本酒ですが、日本酒にも種類があり種類によって飲みやすくなったり、くどくて飲みにくくなってしまう事があるので注意が必要です。
日本酒の種類といっても難しい事ではありません。
純米酒か本醸造かを気にすると大丈夫です。
そもそも、ヒレ酒の起源は第二次世界対戦後まで遡ります。
当時の日本で飲まれていた清酒と言うと、米不足の為三倍増醸清酒というとても不味く、質も悪い清酒でした。
そんな安くて不味い酒をどのようにして美味しく飲むかと考え出されたのがヒレ酒なのです。
それが現在でも美味しいために多くのヒレ酒ファンに支持されています。
なので、ヒレ酒を作る時には三倍増醸清酒に近い本醸造の清酒の方が美味しく作ることが出来ますよ。
因みに純米酒だとくどくて飲めたものではないでしょう。
中にはくどい酒が好きな方もいらっしゃるかもしれませんね。
■絶品ヒレ酒まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は絶品のふぐのヒレ酒の作り方をご紹介しました。
ヒレ酒は作り方次第で美味しくも、また不味くもなります。
折角ヒレ酒を飲むのであれば美味しく飲んで頂きたいものです。
もしも、過去に作ったヒレ酒がとても飲めたものではなかったという方は是非試してみてください。
きっと癖になるようなヒレ酒が作れるはずですよ。