白身魚で淡泊な魚というと、ふぐを思い浮かべる人が多いかと思います。
しかしその他にも実は白身魚というのは多く、中でもコチはふぐによく似た味や歯ごたえだと言われているようです。
しかしコチとふぐとでは魚としての高級感が違いますから、コチがふぐの代用となってしまうと、ふぐ業界はピンチになってしまう事でしょう。
コチとふぐを食べた事がある人であればその違いは判ると思いますが、まだコチだけしか食べたことが無い人の場合、ふぐに似ている味だよというとふぐの味ってこんな感じなんだと思ってしまう事でしょう。
しかし実際にはやはり違いがありますし、コチはコチでしかないと言えるでしょう。
そこで今回はふぐとコチではどちらが美味しいのかという事をご紹介します。
□美味しいのはふぐ
コチとふぐどちらが美味しいの?
という話にまず結論を出すのであれば、ふぐの方が断然美味しいと言えるでしょう。
コチが美味しくないというわけではありませんが、個人的な見解をお話しするとふぐの方が歯ごたえも良く、生臭さも少なかったです。
よくコチの事を夏のふぐと言う人がいますが、確かに身の白さを見るときれいな白身魚ですので、ふぐのように感じますし、薄く引いた身はまさにふぐです。
しかし身の締まりがふぐとは全く違うため、食べた瞬間に違う魚だという事がわかるほどではないでしょうか。
勿論ふぐと同じようにポン酢と薬味で食べると美味しいですが、ふぐとは何か違うなぁと感じるかと思います。
これはコチが全く身の締まりがないという意味ではなく、身はしまっているのですが、ふぐほどの締まりがないというだけなのです。
ではなぜコチとふぐとでは締まりが違うのでしょうか。
□ふぐとコチの締まりが違う理由は?
ふぐの方が身に締まりがあるとお話ししましたが、なぜ夏のふぐと呼ばれるコチとふぐでは身の締まりが違うのでしょうか。
それは天然物のふぐと養殖ふぐの歯ごたえの違いとほぼほぼ同じ理由です。
その理由とは、荒波にもまれていないという事なのです。
どういう事かと言うと、ふぐは下関で放流された個体がオホーツク海周辺の海で見つかるなんてことが多田あります。
しかしコチは言ってみれば底物の魚ですので、ふぐのように長距離を泳ぐ事はありませんし、どちらかと言うと砂地にいますので、波の荒い外海というよりは内湾の砂地にいる事が多いようです。
泳がないコチと長距離を泳ぐふぐ都では、筋肉の質が違うため歯ごたえに違いが出ると言えるでしょう。
ですのでコチの歯ごたえは青物と比べても歯ごたえはやや悪く感じるという人も少なくはないと思います。
□夏も食べられるようになっているふぐ
今まではふぐの養殖があまり盛んにおこなわれていなかったので、夏場はなかなかとらふぐを食べる事が出来なかったため、夏場に旬を迎えるコチを夏のふぐと呼んで食べて居たようです。
しかし昨今とらふぐの養殖が盛んにおこなわれていますので、夏の時期であっても養殖のふぐは食べる事が可能です。
そもそもなぜ夏のふぐは食べられなかったのかというと、産卵後なのでふぐと言う資源を確保するために禁漁期間が設けられていたからです。
しかし前述したように養殖物が豊富にありますので、これからは夏のふぐと言いコチを食べなくとも夏の養殖ふぐを食べると良いようです。
養殖ふぐであってもコチよりもしっかりと歯ごたえがあり、身も締まっていますので美味しく食べる事ができますし、天然ものよりも安価ですのでオススメです。
□毒が怖い人へ
ふぐと言うと、猛毒のテトロドトキシンを持っているという事でも有名ですので、ふぐを食べる事に少々抵抗があるという人も少なくはないですよね。
そんな人の中には危険なふぐよりもふぐに似ている美味しい魚を食べるという人も少なくはないでしょう。
しかしふぐとコチは前述したように全く違う食感なので、せっかくならばふぐを食べてみてはいかがでしょうか。
ふぐを捌くには、ふぐ調理師免許が必要ですのでしっかりと知識を持った人が調理をすることになります。
その様な人たちが調理をしたふぐはしっかりと除毒をしてありますので何も心配する必要はありません。
中には自分で調理をしている素人もいますので、友人宅でふぐが出てきた場合には少々注意が必要です。
しかし最近では調理師免許を持っている人が捌いたふぐを食べる事ができますので、変に疑う必要はないでしょう。
自宅でふぐが食べられるの?と驚いた人も少なくはないですよね。
最近はふぐのお取り寄せサービスが行われていますので、市場やお店に行かなくてもスマートフォンやパソコンから注文をして自宅に届けてもらう事が可能です。
冷凍物ですので食べる前に食べる分だけ解凍して使う事ができますので、余った分は冷凍しておくことも可能です。
解凍をする際には常温で行うとふぐの細胞が壊れてしまいますので、冷蔵庫でゆっくり時間をかけて解凍すると美味しく食べる事ができるようです。
簡単にふぐは食べられるようになっていますので是非ふぐを食べてみてはいかがでしょうか。