ふぐには毒が有るという事は皆さん周知の事ですよね。
ふぐがどのような魚かわからないという人も、ふぐには毒が有るという話はだいたい皆さん知っているようです。
そんな事実を知っていても、ふぐを食べてしまうという方も多く、日本では古くから多くの人々がふぐの毒の餌食になってきました。
そんなふぐの内臓には、特に多くのテトロドトキシンが含まれている為、内臓は基本的に食べてはいけない部位とされています。
しかし中にはふぐ料理を提供しているお店に、肝を出せという方もいるようで問題になる事も多々あるようです。
肝を食べる県もありますので、肝を出して欲しいと思う人の気持ちもわかりますが、食べてはいけない地域では提供を懇願するのはよろしくありません。
そんなふぐの内臓ですが、日本ではどこまで提供できてどこまで提供できないのか知っているという方はどれくらい居らっしゃるでしょうか。
今回はそんなふぐの内臓の提供についてご紹介します。
□内臓の中には提供できる部分もある？
ふぐの内臓と言えば猛毒で危険な物というイメージが強いかと思います。
確かにほとんどの内臓は猛毒ですから、食べる事ができません。
しかしふぐの内臓の中でも、白子は無条件で提供されています。
このふぐの白子は、スーパーでも取り扱いがある場合もありますので、ふぐの内臓としては意外に食べる事ができる部分だと言えるでしょう。
ではこの白子以外の部分は提供されないのか？というとそうではありません。
しっかりとした資格を持ち、処理ができる業者限定ですがふぐの卵巣を取り扱っている業者もあります。
この卵巣ですが、糠漬けなどにされ毒素が抜けたところで郷土料理として出荷されます。
卵巣も言ってみれば内臓ですから、内臓の提供はされているという事になるでしょう。
因みに、卵巣はふぐの部位でも肝と並ぶほど猛毒になる部分とされているのですが、昔からなぜか漬け込むと毒が抜けてしまうのだそうです。
このようにしっかりとした処理をされたり、食べられる部分に関しては出荷されたり販売、提供されています。
ですからふぐの内臓が全て処分されているわけでは無いようです。
また大分県では養殖のふぐに関しては、肝を食べる事が可能になっているようで、一概にふぐの内臓だから食べられないというのは間違いだと言えるでしょう。
しかし昔の人が聞いたら、そんなに冒険できるようになったのか！？と驚いてしまうかもしれませんね。
□ふぐの内臓はどのように処理されるのか？
ふぐの内臓はどのように処理されるか知っていますか？
埋め立てでしょうか？焼却でしょうか？
例えば埋め立てをしてしまうと、水分と一緒にテトロドトキシンが漏れ出してしまうという状況にならないでしょうか？もしくは野良犬などが掘り返す可能性もありますので、確実に安全だとは言い切れませんよね。
では焼却だという方もいらっしゃいます。
焼却は基本的に正解ですが、テトロドトキシンは熱でも分解されませんので焼却してもしっかりと残っている状態になります。
これではやはり地下水に混ざってしまう為危険ですので、焼却した後の灰に苛性ソーダを掛けて中和させてから地中へと埋めるのです。
ふぐの内臓の処理がめちゃくちゃ大変だなと思う人も居ますが、ここまでしないと、この毒を悪用する人まで現れますので、本当にふぐの内臓の処理は厳重に行われるのです。
因みにふぐの内臓の処理ですが1キロ当たりおよそ150円の費用が掛かるようです。
食べるのも大変ですが、有毒部位の処理も大変なのです。
しかしこの処理のおかげで安心してふぐを食べる事ができますので、安心に感謝してふぐを食べたいものですね。
□素人調理でふぐの内臓を生ごみに出したら？
基本的にやってはいけないのですが、日本中にはふぐを自分で捌いて食べるという人が居ますよね。
しかしこの捌いた際の内臓などはどうしているのでしょうか？
おそらく生ごみとして普通にゴミに出している人がほとんどだと思うのですが、この行為かなり危険な行為だと言えますよね。
その為ふぐの内臓を生ごみに出していると、罰則の対象になりかねません。
そこはきっとふぐを取り扱う業者も、素人も同じだと言えるでしょう。
自分のエゴで捌いたふぐですから、しっかりと内臓まで他人に迷惑が掛からない様に処理してほしいものですよね。
ですが素人調理では基本的に適切な調理ができませんので、結局生ごみとなってしまうのでしょうが、他人をも危険に晒す行為となってしまいますので、やはり素人調理は絶対に行ってはいけないのです。
確かに海外には内臓が入った状態でふぐを販売して自分たちで食べる地域もありますが、安全性はあまり良くないようです。
折角行政が安全にふぐを食べる事ができるようにしてくれているのですから、日本では素人
調理を止めて、安全に安心してふぐを楽しむ様にしてはどうでしょうか。
