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今は冬の味昔は夏の味

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今は冬の味昔は夏の味

猛毒で知られるテトロドトキシンを体内に多く含む事で知られているふぐですが、日本食の代名詞として知られています。

その中でもとらふぐは、ふぐの王様と言われているほど高級品として知られています。

そんなふぐですが、旬は冬とされていますが、それは現代においてのふぐの旬だと言われており、中には、ふぐの毒であるテトロドトキシンを含んでいる、貝類が夏場には毒の量が増える為、夏場は旬とされていないと言う話を信じている方までいらっしゃるようです。

確かに最近では、下関などの有名な漁港で行われている漁の解禁を知らせる式典などは、9月頃に執り行われている事が多く、現在のとらふぐの旬は秋から冬にかけての間だとされています。

それは、産卵に向けてふぐの白子が大きく肥大化する事や、ふぐが産卵をして間もない夏の間に稚魚などの乱獲を防止する意図があるのではないでしょうか。

しかし、実は古い日本の歴史の中では、ふぐを夏場に食していたとする文章などがある事から、当時の日本ではふぐを夏の味覚として食していたという事が読み取れるのです。

そこで今回は、現代では秋から夏にかけてが、旬とされているのに昔はなぜ夏の食べ物とされていたのかをご紹介します。

夏にふぐを食べても大丈夫なのか

夏場にふぐを食べていたと言うと、貝毒などの影響から本当に安全に食べる事が出来てきていたのかと言う事を心配されるかたも多いですよね。

確かに、ふぐの毒である猛毒のテトロドトキシンは貝などをふぐが捕食する事で、体内に毒を蓄積していきます。

しかし、これには何の根拠もない話でもありますし、夏のふぐでも食べる事は可能だと言えるのです。

その理由として一番有力なのが、ふぐの毒は基本的に有毒とされている場所にしか蓄積されないという事があげられるのです。

と言うのも、ふぐの毒は基本的に「血液、内臓、卵巣」といった特定の部分にしか蓄積されず(可食部が異なると違う場合はあります)基本的にその有毒部分を取り除く事によって、安全に食すことができるのです。

その為、夏のふぐは貝毒が強くなってしまうから夏は漁獲されないとする話は全く関係の

ない話だと言えるのです。

その為、ふぐは有毒部分さえ取り除けば、夏でも安全に食す事ができるのです。

夏場に食べられていた

江戸時代ごろの民衆は、ふぐを食す時に、夏野菜と一緒に食していたという話が残っています。

特に、一緒に食されていた食材が、夏野菜の茄子なのです。

と言うのも、茄子には薬草としての期待を込め、毒消しの効果を期待されていたためだと考察されているのです。

その為、毒消しとしての効果が期待されていた茄子が一緒に食べられない冬場では、毒消しの効果が得られない為、冬場にはあまり食されていなかったようです。

現在では、冬の料理とされている鍋も、実は夏野菜と一緒にふぐ鍋を作っていたため夏場に食されていたようです。

とはいえ、本当に茄子に解毒の効果があったのかは定かではありませんので、現代の方達は絶対にそのようなチャレンジをしないようにしましょう。

夏でも冬でも誘導部分が危険な事には変わりない

秋から冬が旬とされているふぐですが、たとえ貝毒などの影響で夏には有毒部分に多くの毒が含まれるとした場合と、冬に蓄積されている毒の量が少なくなり弱まったとしていても、しっかりと有毒部分の処理をしなくては、危険だという事に変わりはありません。

そのれは、テトロドトキシンの致死量がものすごく微量なためで、その毒素は青酸カリのおよそ850倍とも言われているのです。

その様な強力な毒を、少量だから大丈夫だと買いかぶってしまっては、本当に命を落としてしまう事は間違いないでしょう。

ですから、絶対にしっかりと知識を持っている調理師による処理をされた物だけを食す様にしなければならないのです。

なんだかんだで秋から冬にかけてが美味い

これには個人差もあるかと思いますが、ふぐの旬が秋から冬に掛かてだとされているように、冬のふぐの方が断然夏のふぐに比べても油が乗っている事や、白子が肥大化している為濃厚だという事から、圧倒的に美味いと言えるのです。

もしも、現代の世の中に夏場にふぐを食していた当時の日本人が居るのだとしたら、冬のふぐを是非食べさせてやりたいと思うほどです。

この様にふぐには夏場に毒が、普段よりも多く蓄積されていることが夏場を旬としない理由でも、夏場に漁をしない理由でもありません。

ちなみに、とらふぐは、夏場は漁をしませんが、他の種類のふぐは夏場でも漁をしている物がありますし、今も夏場が旬だと言われているようなふぐも居るのです。

更には、夏場には漁をしていなくても、新鮮なとらふぐが料亭などで提供されているのには、養殖のふぐが使用されているからです。

ですから、夏はふぐには毒があって怖いと考えるのは少し違うのかなと思うのです。

なぜなら、陸上養殖でない限り、養殖のふぐも毒を持っておりますが、現在は夏場でも食す事ができるため、冬限定の料理ではなくなってきていると言えるでしょう。

茄子と一緒に食べるふぐ鍋を食べてみたいものです。

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