魚を食べるうえで最近皆さんが心配する物と言うと、やはりアニサキスではないでしょうか？
アニサキスと言えば一番有名なのがサバですよね。
アニサキスに一度あたってしまうとその後アニサキスによるアレルギー症状を引き起こしてしまう可能性があるという人も多いようです。
そんなアニサキスですが、基本的に内蔵の周りにいる事が多いようです。
その為イカなどは精巣や卵巣にアニサキスがいる事もあるようです。
そんなアニサキスがふぐの肝に入っているという人も居るようなのですが、本当にふぐの肝にアニサキスが居るのでしょうか？
□ふぐの肝は猛毒
ふぐの肝にアニサキスが存在するという人がいるようなのですが、ふぐにはテトロドトキシンという猛毒が含まれています。
このテトロドトキシンは猛毒で有名な青酸カリの850倍もの毒素をほこり、人も簡単に死に至らしめる事ができる毒なのです。
そんなテトロドトキシンを大量に含んでいる為とても危険な魚だと言われているのですが、このふぐのテトロドトキシンは基本的に血や内臓に多く含まれています。
また種類によっては皮膚や白子にもテトロドトキシンが含まれている事があり、一概に血や内臓だけ気を付けていれば大丈夫だという事はありません。
そんなふぐの毒であるテトロドトキシンはふぐの部位でも特に肝や卵巣に多く含まれているため、肝や卵巣は猛毒であると言われているのです。
□肝にアニサキスが寄生する事は可能なのか？
基本的にふぐのテトロドトキシンはストレスの緩和や寄生虫からの防衛などの機能も有しており、ふぐの毒であるテトロドトキシンに耐性の無い寄生虫はふぐに寄生する事は不可能だと言えるでしょう。
ではアニサキスはと言うと、サバなどの他の魚介類に寄生する物を食べてもアニサキスにあたる事はあっても、アニサキスの毒により命の危険を伴うという事はまず無いでしょう。
例えばアニサキスにテトロドトキシンの耐性があったとしたら、サバに付着しているアニサキスを間違えて食べてしまった時に運が悪ければ病院へ運ばれてしまう事例も発生する事でしょう。
それが無いという事は、アニサキスは少なくとも、テトロドトキシンを体内に保有していないという事になります。
基本的にテトロドトキシンに耐性があるものは体内にテトロドトキシンを蓄積し保有する事が多い為、テトロドトキシンを含んでいないアニサキスにはテトロドトキシンに対する耐性はまずないと考えて良いのではないでしょうか。
そう考えると、ふぐの部位でも特に猛毒である肝の部分にアニサキスが寄生する事は基本的に不可能だと考えられるため、ふぐの肝にはアニサキスは寄生していないと言えるのです。
□アニサキスが寄生していなくても食べてはダメ？
上述したようにふぐの肝にはアニサキスは寄生できない為、ふぐにはアニサキスはいません。
ですから魚の中でも珍しくアニサキスのアレルギーがある人でも安心して食べる事ができる魚だと言えるのです。
しかしいくらアニサキスが寄生していないと言っても、ふぐの肝は危険な為食べてはいけないのです。
理由は前述しているようにふぐの肝はとても猛毒であり、肝を食べた事により実際に無くなってしまった人も居るほどです。
例えばふぐの肝を１ｇ食べたとしても命を落としてしまう可能性がありますので、絶対にふぐの肝は食べない様にしましょう。
□ふぐの肝を食べてもテトロドトキシンに当たらないのはたまたま
ふぐの肝はとても美味しいという話があるのですが、ふぐの肝はとても猛毒なのですから絶対に食べてはいけないと言えます。
少し前まではふぐの肝を無理やりに提供させるお客もいたようですが、今は基本的にふぐの肝を提供するお店はまずありません。
中には、自分はふぐの肝を食べても大丈夫だという方もいらっしゃいますが、ふぐの肝に当たらなかったのはたまたまテトロドトキシンの量が少なかっただけですので、鵜呑みにして食べない様にしましょう。
またもしも過去に食べて大丈夫だったという方もとても危険ですので、絶対に肝だけは食べない様にしてくださいね。
□ふぐを安心して食べる
ふぐの肝は絶対に食べない様にしましょうとお話ししていますが、基本的には流通が禁止されている為、普通の人が目にする事はまずありません。
しかし個人で捌いて食べるという方はふぐの肝を目にしますし、美味しいと話を聞いてしまうと食べてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかしふぐは基本は安心安全に食べる事が大切な為、素人の調理よりもプロの調理師が捌いたふぐの方が安心して食べ宇事ができるのです、
しかしふぐは料亭などで食べる物だと思っている人も多いのですが、今やふぐはご家庭でも簡単に食べる事ができる魚ですので、もっと身近に感じて頂ける魚になっていくのではないかと思います。
ですのでアニサキスの心配もなく毒の心配もない、ふぐの取り寄せなどを利用して安心して身近に感じながら食べてみてはいかがでしょうか。
